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開業までの道のり(9-2)「売れやすいメニューの作り方」「食材のこだわりをどうすべきか」メニュー・業者さんの選定

続きです。前回のエピソード【(9)店舗内装工事】はこちらからどうぞ。


補足です。いずれにせよ、フローの順番は厳格なものではありません。何にせよ、全てやらない事にはお店にならないのですから。

今日はメニュー決定や業者の選定について、です。

どんなメニューが売れるのか?というのは、各自の業態やお店のコンセプト、イメージによって違いが出て来る訳ですが、そのあたりの話をしても個別事案ですしキリがないので「売れやすいメニューの作り方」「食材のこだわりをどうすべきか(問屋さんの選定調達について)」の二本立てでお話したいと思います。

売れやすいメニューの作り方

飲食店は「美味しくて当たり前」が当たり前

飽食の時代です。現代日本において、不味い飲食店に出会う方が難しくなってきました。低価格帯のファストフードですら、よく研究されかなりの美味しさだと思います。(開業を考えるほどの方なら、「本当の美味しさ」には沢山思う事があるでしょうが、各自の好みとは別の一般的な・大衆的な「美味しさ」というものがありますよね)なので、美味しさで差別化を図るというのは言葉で言うほど簡単ではなく、違いの分かりにくいところでもあります。


自分のこだわりがお客様に伝わっていないとしたら、それは無に等しいです。「飲食店は美味しくて当たり前」が当たり前です。お金頂いて飲食を提供するのですから「美味しさ」は当然担保するものとして、今日はその先の「+α」を考えてみましょう。例えばすぐ思いつきそうなのは

  • 早い

  • 安い

  • 見た目が鮮やか(インスタ映え)

  • こだわりが”感じられる”

  • 新しい体験や経験ができる

逆に、

  • 高い

  • 珍しい

  • 古い

なども、他店との違いとなりますね。


美味しい+インスタ映えも立派なベネフィットです

お客様が食べたいもの>お店が売りたいもの

あなたが売りたいものを売るのは自由です。推したいメニューがあるのも良い事ですし、そういったメニューは必要です。しかし、あなたが有名シェフでない限り簡単には売れないと思います。だから私は「まずお客様が求めているものを提供すべし!」と考えています。


今月に入って、あなたは何度外食したでしょうか。お勤めの方ならランチを入れたらかなりの回数になると思います。その中で「このお店の」+「●●が食べたい!」と思って赴いた回数はどのくらいでしょうか? 



おそらく余程グルメの方でもない限り、「●●食べたいなあ」と思ってから、そのメニューがあるお店に赴く。あるいは店舗看板や、インターネットで惹かれて入った回数のほうが多いはずです。


お客様が「このお店の味がどうしても食べたい!」と考えるようになるのは、複数回訪れファンになった後、あるいは(何かSNSやメディア、口コミなどで情報を仕入れたなど)特別なタイミングの事が多く、一般的な日々の外食では、お客様には「既に食べたいものがあり」+「一定のレベルで美味しそうに感じられて」+「その日の予算に応じている」+「行きやすい場所に店舗があれば」赴いて、注文する。という行動パターンが基本的だと思います。そういった基本的な所をしっかり抑えた上で、メニュー開発をしたいですね。



食材のこだわりをどうすべきか。問屋さんの選定調達について。

食材の調達

次に、飲食店のメニューにとって切り離せない食材の「選定」と「調達」について。

全部の材料にこだわるとか、野菜が全部無農薬とか、本当に素晴らしいですが、正直なかなか…初心者なら業務がパンクするレベルで…難しいと思います。

一番多くの食材を購入する問屋さんは、(電話/FAX/オンライン)のいずれか一本で購買可能な所を使うのがベストでしょう。選定基準としては

  • 自分が使いたいものが充実しているか?

  • 価格は納得できるものか?

  • 急に足りなくなった時など有事の対応はどうか?

当たり前の事ばかりですが、営業さん、担当者さんに色々聞いてみてください。


でも食材にはやっぱりこだわりたい…ですよね

大多数のお客様は産地や材料へのこだわり・完全無農薬がどうかについて、そうであれば嬉しいが、そこまで厳しく求めていない程度のことが多いでしょう。しかし、おすすめの動機には十分なりえるので、「全てをこだわりの素材で揃える」というこだわりだけを捨て、ベースは大手問屋さん+メニューの中で目立った材料の1つ2つをこだわりの業者さんから仕入れる、というのが現実的だと思います。例えば下記のように


  • 高知産トマトの●●

  • 無農薬野菜のポタージュ

  • 北海道産とうもろこしを使った▲▲


のように、上手に伝えていければ十分魅力的ではないでしょうか。


オリジナリティーある材料はどこから仕入れる?

ご自身のネットワークをフル活用して探してください。と、いきなり言われても雲を掴むような話ですね。ですが、簡単には手に入らないからこそのオリジナリティーであり、こだわりです。農家直送の野菜、漁港直送の魚、蔵元直送の希少なお酒など、一般的には出回ってなさそうなルートを確保する事で、品質や鮮度、その上、価格まで優位になったりしますので、がんばり所です。

基本、足で探すのが一番いいと思います。Webで探してアポを取って訪問して、卸してもらえるようにお願いするのもよし。ショートカットしたければ、弊社のようなコンサル会社を頼るのも良いと思います。


何度も言いますが、そうやってあなたが手に入れた、あなただけの「こだわり」は上手にお客様に伝える工夫を忘れないようにしましょう。伝わっていないこだわりは、無に等しいですから…。


次回は【(10)販促計画】です。


 

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