【開業・起業読本/6】事業計画は総合的なバランスで考える(1)

最終更新: 2019年4月8日




事業計画は総合的なバランスで考える

新しいビジネスをスタートさせるなら、事業計画書は必須です。自分1人ではじめて、金融機関などから借り入れしたり、投資家を募ったりしない場合であっても、やっぱり事業計画は立てるべきです。


大きく分けて、事業計画書には2通りあります。

  • A/ビジネスの概要と成長のロードマップがイメージしやすい、より本質的なもの

  • B/売上げや経費が見えて、必要な資金が明らかに見えたり、利益の大きさがわかるもの

当然ABの2つが相互にリンクしている必要がありますが、ビジネスにおいて重要なのはAの本質的なものの方です。こういっては何ですが、Bなんて、誰に見せるか?で、適当に数字いじれば良いんですから。重要なのは2~3ヶ月の内に破綻しない(キャッシュがある)状態を最低限保てるようにすること。




既存のビジネスでさえ、売上げ予測は当たる方が少ないですし、突発的な経費が出て行く事も多々あります。ですから、これから始めようとする新しいビジネスの売上げなんて、正確に予測できる人はこの世に存在しませんし、出来るわけないのです。とは言っても、できないから書かないのではなく、本質的なロードマップのイメージから、なんとなーく、それとな~く数字(売上げや経費)をイメージしていく必要はあります。


その上で、

  • 経営者が実質的なキャッシュフローを検討するためのシビアなもの

  • 借り入れの際、金融機関が納得する(担当が上司に説明しやすい)もの

  • 投資家が夢を見られるようなもの

など、使い方に応じて数字をいじっていくのが起業家の腕の見せ所。そのあたりの細かい調整方法やロジック(屁理屈)の建て方については、また別にお伝えするとして、今日はそれらのベースとなる、なんとなーく数字を立ててバランスの取れた計画書を作成する手法をご紹介します。


一応、このブログは「カフェ経営」をテーマとしているので、カフェ(飲食店)の開業書籍などに書かれている一般的な方法をお伝えします。


客席数(座席)×回転数(日)×客単価=日商 とか。


■日商

事業計画に、「1日に売上げ6万円のお店」を登場させてみましょう。

例) 10卓(20席)×3回転=60人(客数/日)×客単価¥1,000=¥60,000/日


1ヶ月に25日営業するなら、「6万円×25日=売上げ150万円/月のお店」という事になります。簡単ですね。


■座席数

さて、 座席数はあなたが出店するお店に置いてある椅子の数なので、あなたが決められますし、工事が完了していたらそれはもう事実ですので明確です。


■客単価

次に、客単価も、あなたが決めたメニュー(メニュー構成、単価)と、カフェという業態で一般的なお客さんが注文するメニュー数などから、おおよそ計算する事ができるでしょう。

例)

ランチ¥1,000 コーヒー等のドリンク¥500 ディナー¥1,500

の注文がバランスよくあるとすれば、客単価は¥1,000となります。実は、そう簡単なものではないのですが今はまぁ、良しとしましょう。


■回転数

これが問題であると同時に腕の見せ所となる部分なのですが、はっきり言って適当でOKです。回転数を考える必要はありません。回転数という観点からお店の流れを考えないといけない場面は、売上げがMAX(お店のキャパシティの限界)に達したときに、回転数を上げるための工夫をする必要があるだけで、計画の段階でそんな事考える必要はありません。(開店当初から行列が途切れないお店になる自信がある場合は考えてください)


なぜ、計画の段階では回転数は適当で良いのか?


簡単に言うと、回転数は結果であって「計画」していく類のものではなく(行列店以外)、そんな事に時間を使うよりもっと重要な事を検討して計画書を作成すべきであるため、適当で良いというのが本音です。


ちょっと補足になりますが、お客さんの平均滞在時間が1時間で、営業時間が10時間であれば、MAXの回転数は10回転です。実際、これだけお客さんが来店されていて、なんとかもう少し売上げを伸ばしたい場合には、滞在時間を54分(10%減らす)工夫をすれば、11回転になりますし、売上げも10%UPするでしょうし、良い事ずくめです。(かなりの繁盛店)


これは非常に論理的な考え方であり、効果があり、理にかなった手法ですが、MAX(またはMAX近く)まで回転しているお店以外は、回転数よりも、一人でも多くのお客さんを呼ぶために、何ができるか?何をすべきか?を考えるだけで十分です。

平均的なカフェの場合、回転数は2~5回くらいでしょう。いつも満席の都市部チェーン店などは、10回転以上あるかもしれません。前回に取り上げた世界的コーヒーチェーン店さんなどは、こんな感じでしょう。であれば、回転数を上げる、座席数を増やす(居心地は下げず)事により、売上げUPが見込めますね。


ここで言いたいのは、まずは平均的な滞在時間から割り出される最大回転数の50%くらい(上記の例では5回転)までは、回転数はただの結果でしかない。そんな事より客数増やすための工夫に時間を使って、回転数とかあまり気にしないようにしましょうね。って事です。


とは言っても、後々出てくる「融資を獲得する事業計画書」とかには回転数は重要になってきますので、なかった事にはしないでくださいね。


さて、前置きがなが~くなりましたが、本題である「バランスの取れた事業計画」という部分について。次回ご説明したいと思います。





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