【開業・起業読本/4-2】交渉ごとを有利に進める「ゲーム理論」


交渉ごとを有利に進める「ゲーム理論」

今日は仕事で役立つ(プライベートでも)ゲーム理論というのをご紹介したいと思います。

ゲーム理論とは、「相手の立場に立って考える」事により、自分に有利な戦略を立てるための考え方。とでも覚えておいていただければ良いかとと思います。


MITにおけるMBAの授業でもとても人気があり、ビジネスを学ぼうとする人々にとってはぜひ知っておくべき知識なのですが、奥の深い話しになってきますので、あくまでここは「エッセンスのご紹介」程度にして興味を持っていただき、もっと知りたいという場合には、専門のHPや、書籍などで知識を深めていただければと思います。


ゲーム理論に関する私のお気に入りの書籍は「戦略的思考とは何か―エール大学式「ゲーム理論」の発想法」というもので、今アマゾンを見たら、2006年に購入していたようです。ちょうど起業した年と同じでした。



ケーキを半分こするなら


ゲーム理論とは、合理的に未来を推量し戦略を立てるための手法、考え方の体系の事です。難しい言葉ばかり並べても仕方ないので、ここで簡単に例をあげてみようと思います。

ここに、二人の子供がいます。その前にケーキが1つあります。仲良く半分こして食べて欲しいのですが、お母さんが慎重に切っても、「こっちの方が大きい!」と、すぐに喧嘩になってしまいます。さて、どうしたものでしょうか?


もちろん、じゃんけんで勝った方が先にケーキを選べる。というのもフェアな方法かもしれませんが、できるだけ二人の不満を減らし、満足度を向上させるため、もう少し方法を考えてみましょう。


まず、じゃんけんをして、勝った方が「ケーキを切る」ことができ、負けたほうが「切られたケーキのどちらかを選ぶ」事ができる。というルールにした場合はどうでしょう?


じゃんけんに勝って、

  • ケーキを切れる立場になっても

  • ケーキを獲得できるのは負けた人の後なので小さいほうが残るのは確実 です。

となると、じゃんけんに勝った人はできるだけ慎重に「等分」されるようにケーキを切る「必要性」が出てきますし、これはとても「合理的」な考え方と言えます。じゃんけんに負けた人は、勝った人より先にどちらかのケーキを選ぶ事ができるので、自分が小さい方のケーキに当たる可能性はほぼありません。


このケースでは、最初のじゃんけんに「負ける」方が若干有利かもしれませんね。なぜなら、子供の場合は思ったとおりにちゃんと切れない可能性も十分に有り得ますから。

とは言っても、この考察はこれでは終わりません。


メリットが何かよく考える

上記の考え方はあくまで、「大きい方のケーキが欲しい」というメリット(利得)を二人の子供が同じように持っている場合。には成立しますが、例えば二人とも、ちょっとしたケーキの大きさの違いは特に問題ではなく、実は、「ケーキを切る!」という行為そのものにも魅力を感じている場合もあります。


子供というのは、実に意味不明なこだわりを持っている場合も多く、右足から階段を昇りたかったのに、ついうっかり左足から昇っちゃった。というだけでギャン泣きしたり、もう一度やり直そうとしたり、この世の終わりかのごとく振舞ったり、それはもう理解の範疇を超える行動をとったり要望があったりします。


このケーキの例の場合、母親が企業側(顧客に満足を与えたい)で子供二人が顧客側としてですが、個客満足を高めるためには顧客のニーズをしっかりと把握しておいた方が良い事が伺えます。

  • 大きいケーキ

  • ケーキを切る事そのもの

  • イチゴが乗っている方

  • クリームが多い方

などなど、要望もそれぞれですので、まず第一に考える事は、「大きい方が良い」という一面的な「利得」だけではなく、あなたの顧客が本質的に「利得」と考え求めているものはいったい何か?をしっかりと検討した上で、双方の利得が重なる部分は、お互いが妥協できる方法にて上手に分ける。利得が重ならない部分はそれぞれが満足するように、それぞれに分ける。もちろん、イチゴがゼロでもクリームがゼロでも良い事はないので、分け方のバランスや方法、選択の順番などを考慮して「ルール」を設定し、ゲームを開始させる。という事を念頭に置いてから、テーブルにケーキを登場させる事をお勧めいたします。


重要なキーワードをおさらいします


ここで、出てきたキーワードの中からとても重要なものを少し整理してみます。

  • 利得

  • ルール

ゲーム理論において重要なのはこの2点です。

一般的に「利得」は、ビジネスの世界に置いては「お金」および「時間」である事が多いです。貰うお金は多い方が良い。支払うお金は少ない方が良い。無駄に使う時間は少ない方が良く、楽しい時間は長い方が良い。


一方、「ルール」とは。これもいくつかあるのですが、

  • 法律

  • 社会的な規範やマナー

  • 企業や店舗が独自に設定するもの(食べ放題の時間制限とか)

  • そのゲームを楽しむため設定するもの(サッカーは手を使わないとか) などなどです。

ゲーム理論の初歩の段階では、「利得」=「お金」という考え方で進めて行き、理解が深まってきたらその先の「満足」という感情の部分まで考えるようにすると、いろいろと使えるようになってくると思います。また、ルールに関しては、自分がルールを設定する立場になる事もしばしばあり、そのルール次第ではとても優位にビジネスを進める事も可能となってくる場合があります。


逆の言い方をすると、そういう状況になれるように戦略を立てて行動する事が、ゲーム理論を上手に利用している事になりますので、自分がルールを決められるチャンスは逃さないように注意が必要ですし、ルールを設定する際はできるだけ慎重に対応する事が重要となってきます。


ゲーム理論の話はもう少し続きます。次回はもっとビジネス寄りなゲーム理論の考え方について考察して行きましょう。



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